糖尿病合併症学会

11月2-3日

 

先週末に福岡で開催された第27回糖尿病合併症学会に参加してきました。

今年の学会は糖尿病眼学会総会との合同開催で、糖尿病学会とはまた違った視点での研究発表やディスカッションがあり興味深い学会でした。

 

ここでもやはり、インクレチン関連の話題が多く、特に糖尿病の合併症である動脈硬化症などへのGLP-1の作用などに注目が集まっていました。また、最近になりインクレチン作用増強薬であるDPP4阻害薬のプレオトロピック作用やDPP4阻害薬間の差異などにも注目がされているようでした。

 

最終日のディベートセッションでは「合併症に悪いのは高血糖か、低血糖か」というまさに現在のホットトピックが取り上げられ、非常に興味深い内容でした。

これまでの大規模研究にて示されているようにHbA1cが低いほど細小血管合併症の頻度は減ることに異論はないのですが、近年のACORD、ADVANCE、VADTなどの研究では強化療法で大血管障害はよくならず、むしろ低血糖頻度が多くなり、予後が悪い可能性が指摘されるようになり、低血糖について注目がされるようになってきています。

低血糖は患者さんにとっても苦痛のことであり、低血糖を起こさずにHbA1cを下げ、かつ急速な血糖の上下(グルコーススパイク)がないように治療を行っていく必要性が確認されつつあります。

そういった意味でDPP4阻害薬やGLP-1アゴニストの果たす役割は大きく、今後の長期観察の結果が待たれるところです。

 

当教室で積極的に取り組んでいる糖尿病と骨代謝についての演題はほとんどなく、糖尿病関連骨粗鬆症についてももっと多くの人に知ってもらう必要があると感じました。

こういったためになる学会で得たことを自分の研究に生かし、最終的には患者さんに還元できるように頑張りたいと思います!