循環型アプローチによる真理の探究を島根の地から

石見銀山の散歩道での一枚
石見銀山の散歩道での一枚

先日のブログでも述べましたが、糖尿病による細小血管合併症を抑制するためには慢性的高血糖の抑制が重要であり、指標としてはHA1cが有用ですが、大血管障害を抑制・予防するためにはどうすることが最も患者さんにとって良いのか、何を指標とすればいいのかが未だに明らかとなっていません。

 

最近は、血糖の平均値をみる指標であるHbA1cでは不十分であり、血糖の変動や低血糖などの急速な血糖の低下が悪いのではないかという論調になっています。

 

持続血糖測定器の開発やインクレチン関連薬が血糖の平均のみならず変動も改善することから血糖管理の質が問われる時代になってきました。

 

また、色んな薬剤に目的とはしていない効果(プレオトロピック効果)があることが報告されてきています。しかしながら、これらの薬剤が本当にヒトでもそういう効果を発揮しているのかは議論のあるところだと思います。

 

やはりこういった疑問を解き明かすためには、ヒトでの研究だけでなく、細胞・動物レベルでの検討を繰り返し、さらに臨床にフィードバックし、さらに臨床から得た疑問を基礎研究に返すといった循環型の研究スタイルが必要になってくると思います。

 

臨床だけでも細部は詰められないし、細胞・動物だけではヒトのような複雑な環境(生活、食事、ストレスなどなど)と同じとは言えないし、両者を含めた広い視野をもって理解していくことが重要だと思います。

 

我々の教室では、都会の大きな大学・研究機関のように最先端の機器や多くの研究員・助手はいませんが、循環型アプローチにて真理を解き明かし、臨床応用に向けて一歩でも進めていくという考えで研究を行っています。

 

当科の若手医師たちも臨床だけでなく、ずいぶん研究のレベルも上がってきました。

彼らと一緒に島根県から新たなエビデンスを発信できるように頑張っていきたいと思います。

 

また、我々と一緒に診療と研究の両面から成長していきたいという新しい入局員が入ってくることもpositive spiralを保っていくために重要です。

島根県での研修・仕事をお考えの若手の方々、是非ご一考を!

 

写真は島根県大田市の世界遺産に登録された石見銀山での1枚です。

非常に住みやすく、自然と四季の感じられる素晴らしい環境です。