島根県内多施設共同研究

現在、多施設共同研究を立ち上げています。

近年、インクレチン関連薬が発売されてから、糖尿病の治療戦略に大きな変革がありました。

特に、DPP-4阻害薬は内服薬であり、かつ低血糖などの合併症の少ない薬として頻用されるようになってきています。

しかしながら、わが国では2009年末に発売されてから、約3年間の臨床経験しかなく、まだまだエビデンスが不足しているような状況です。

そこで、島根県内の糖尿病の診療に携わっている先生方にご協力をいただき、DPP-4阻害薬の糖尿病合併症や予後に与える影響を検討しようというのが、今回の共同研究の目的です。

今月ようやく院内の倫理委員会の審査が終わり(まだ承認の通知はいただいていませんが)、いよいよ研究スタートに向けて動き出そうという段階です。

今後は県内のいろいろな施設を訪問して、研究の内容や手順を説明して回る予定にしています。

その一環として、3月12日には出雲市内にて講演会をさせていただく運びとなりました。

高齢者が中心の島根県において、こういった研究を行い、世界に向けてエビデンスを発信することができれば、非常に意義のあることだと思います。

長期間の研究になりますので、関係者の皆様、是非ともよろしくお願いいたします。

金沢一平 糖尿病と骨粗しょう症専門医からの提案